先日アップした Apple Watch 11 のレビュー記事 でも少し触れましたが、私は長年 Pro シリーズの iPhone を愛用してきました。最新のカメラ性能、圧倒的なチップ性能、重厚なデザイン。どれも魅力的で、数年おきに Pro モデルを手にしていたのです。
でも、生活スタイルは少しずつ変わっていきます。子どもが小さい頃は「一瞬を高画質で残す」ことが大切で、Pro のカメラ性能が欠かせませんでした。でも今は、撮影は日常のメモや旅行での風景くらい。写真の仕上がりに強いこだわりはなくなり、その代わり「軽さ」「扱いやすさ」「持ち運びのしやすさ」に目が向くようになりました。
そんな私が今回選んだのは iPhone Air。Pro からの乗り換えは少し勇気のいる決断でしたが、結論から言えば「今の自分にはベストバランス」だと感じています。本記事では、iPhone15Pro と iPhone Air を比較しながら、その理由を詳しくお話しします。
iPhone15Pro と iPhone Air のスペック比較
まずはざっくりとスペックを比較してみます。数値だけ見ても違いは分かりますが、実際の使用感と照らし合わせると見えてくるものがあります。
仕様 | iPhone15 Pro | iPhone Air |
---|---|---|
チップ / 処理性能 | A17 Pro チップ。6コアCPU(2性能+4効率)、6コアGPU、16コアNeural Engine。ゲームや動画編集など重い処理でも快適。 | A19 Pro チップ。AirはGPUコア数を抑えた構成だが、CPU・Neural Engineの改良で普段使いの体感速度はむしろ上回るシーンも。 |
厚さ・重さ | 厚み8.25mm、重さ187g前後。手に持ったときの「ずっしり感」はProらしさ。 | 厚み5.6mm、重さ165g。史上最薄のiPhone。バッグやポケットの中で存在を忘れるレベル。 |
ディスプレイ | 6.1インチ Super Retina XDR、ProMotion(120Hz)、HDR対応。 | 6.5インチ Super Retina XDR、ProMotion対応。明るさ・色再現性も高く、屋外での視認性も良好。 |
カメラ | トリプルレンズ構成(広角・超広角・望遠)。暗所性能やズームはピカイチ。 | 48MPメインレンズ。2倍ズームや標準撮影は十分。超広角・望遠は非搭載。 |
素材・耐久性 | グレード5チタン、Ceramic Shieldフロント。 | 同じくチタン採用。薄いのに耐久性は妥協していない。 |
乗り換えて満足している点
薄さ・軽さが生活を変える
Airを初めて手にしたときの印象は「これ、スマホなの?」でした。あまりの薄さに、最初はケースを付けるのがもったいなく感じたほどです。ポケットに入れても存在感がなく、バッグの前ポケットにもかさばらずスッと収まる。この感覚はProでは得られなかったものです。
外出が多い人や、スマホを長時間手に持つ人にとって、これは大きなメリット。通勤電車で片手操作しても手首が疲れないし、旅行のときに首から下げてもストレスが少ない。毎日の積み重ねで「体がラクになる」ことを実感します。
カメラは“必要十分”の性能
もちろんProのカメラ性能は圧倒的です。特にズームや夜景撮影、被写界深度の表現力は一級品。でも、私はそこまで高性能を活かす場面が今は少ない。日常のスナップや旅先の風景なら、Airの48MPメインカメラで十分すぎるほどです。
むしろシンプルな構成が使いやすい。レンズ切り替えに迷わず、さっと構えて撮る。その自然さが「日常に寄り添うカメラ」だと感じます。
チップ性能の進化を実感
A19 Proチップは、数字上はGPUコア数が抑えられていますが、普段の操作感ではProより快適に感じる場面が多いです。アプリの切り替え、スクロール、ジェスチャー操作がよりスムーズ。ゲームを長時間やる人ならProの方が安心かもしれませんが、日常使いではAirで十分。
Appleは毎年チップ性能を進化させていますが、ここ数年は“効率化”にも力を入れている印象。結果として、Airでも「過去のProより速い」と感じるのです。
意外と安心のバッテリー
薄型化したのでバッテリー持ちに不安がありましたが、実際は朝から夜まで問題なく使えています。SNS、メール、写真撮影、ブラウジング程度なら一日持ちます。動画を数時間見る日でも夜までは持つ印象。普段使いでは十分です。
Proの強みとAirでの妥協点
ズーム・夜景・多様な撮影
やはりProの望遠・超広角レンズは魅力的。運動会で子どもを撮る、夜景をきれいに残す、接写で花を撮る。そういう場面ではProに軍配が上がります。
Airは万能ではないので、その点は「割り切り」が必要です。
高負荷処理の安定感
動画編集や3Dゲームなど、負荷の大きい処理を長時間続けるとAirはやや発熱します。Proの方が冷却設計に余裕があるので安定。クリエイター用途やゲーム好きにはProの方が向いているのかも。
所有欲を満たすデザイン性
Proは重厚で高級感があり、持っているだけで満足感があるモデル。Airは「軽さ・薄さ」が最大の魅力で、デザイン自体はミニマル。これは好みですが、私は軽さを選びました。カメラレンズもひとつになってしまったけれど、これはこれで、かわいい!
結論:今の私にはAirがちょうどいい
長年Proを使ってきた著者キリコですが、今は「最高性能よりも、日常に寄り添う軽さ・薄さ」が大事になってきました。iPhone Airはそのニーズに見事に応えてくれます。
もしあなたが写真・動画のクオリティを最優先するなら、やはりProがベストです。
でも「日常を快適に、ストレスなく使いたい」という人にはAirを強くおすすめします。私にとっては、この乗り換えが新しい日常をもたらす大きな一歩になりました。
用途や好みによって最適なモデルは異なりますので、ぜひ参考にしてみてください。