先日、免許証や保険証、マイナンバーカードなどを財布や鍵と一緒に持ち歩いたらダメ!という記事をアップしました。
今回は保険証の持ち歩きについて、もう少し詳しく説明します。
保険証を使うときって、どんなときでしょう?
もちろん病院に行くときには必要ですが、身分証明書として持ち歩く人も少なくありません。また、特に通院などの予定がなくても、いざというときに使うために持ち歩く人も多いのではないでしょうか。
- 保険証を拾われたときに悪用されるリスクってどんなこと?
- 保険証と一緒に持ち歩くべきでないものって何?
- 結局、どこに入れて持ち歩くのがベスト?
- 今すぐできる、リスク管理の方法
顔写真のない保険証、悪用されるリスクは運転免許証よりも高い?
そんな大切な保険証、紛失してしまった場合にはどのようなリスクがあるのでしょうか。
【保険証が悪意のある人にわたることで想定されるリスク】
- Googleマップなどから家の外観がわかり、一人暮らしなどの情報が想定されてしまう
- 闇金や消費者金融からお金を勝手に借りられてしまう
- 郵便物を勝手に受け取られてしまう
- 車をレンタルされ、その車が犯罪に利用されてしまう
- 勝手に闇バイトに応募されてしまう
- スマホや銀行口座を勝手に契約されてしまい、詐欺グループの手に渡ってしまう
実は著者キリコ、以前、消費者金融の無人契約機の「中の人」だった経験があります。
その際、明らかに拾った(盗んだ)健康保険証を使って融資を受けようとする人たちもいました。
保険証は顔写真がない分、悪用されるリスクは運転免許証よりも高いといえそうです。
保険証と一緒に持ち歩くと危険なもの
提出先によっては、住所を確認できるものを提示するなどの二段階認証が必要なところもありますが、自分の個人情報が誰かの手に渡るのを想像するだけでも、ぞっとしますよね。紛失には十分に気をつけましょう。
それでもその保険証が「何か」とセットになっている状態で紛失してしまった場合、被害は単純なものではなくなる可能性もあります。
診察券と一緒に持ち歩いたら、ダメ!
病院の診察券と保険証を持ち歩いている方、多いかもしれません。
でもそれは、逆に考えると
私はこの病院に通っています。私のカルテは既に存在してるんですよ!
とアピールしているようなもの。つまり、消去法で通っていない病院がわかってしまう可能性がある、ということです。
保険証を持っていない人が病院にかかりたくても、全額自費となってしまいます。もし診察券と一緒に保険証を落とした場合、診察券がある病院以外で保険診療を受けられてしまう可能性があるのです。
家のカギと一緒に持ち歩いたら、ダメ!
住所が記載された保険証、家のカギの入ったキーケースと一緒に持ち歩くのは危険です。紛失に気付いた後、交番に届いていたとしても、一瞬でも他人の手に渡ったカギはコピーされている可能性があるのです。
そうなった場合、あなたやあなたの家族の行動パターンを把握すれば、不在時に家に入られてしまう危険もあります。自分だけしか在宅していないときに、カギを開けて入って来られたら・・・恐怖しかありません。
家のカギと一緒に、保険証や運転免許証など、住所のわかるものを入れることは絶対に避けましょう。
クレカと一緒に持ち歩いたら、ダメ!
財布の中に保険証を入れて持ち歩く方も少なくないかもしれません。でも、本人確認書類となる保険証とクレジットカード類は別々に保管するのが安心。前述の記事内でも触れましたが、生年月日と氏名・住所での本人確認が取れれば、クレカを止めたり住所変更をしたり「本人」として操られてしまう恐れがあるのです。
保険証はどこに入れて持ち歩く?納得の正解は、こちら!
では、いったいどこに入れて持ち歩けばいいのでしょう?
正解は、こちら。
スマホに画像で入れておき、原本は自宅で保管する
スマホには個人情報だけでなく、公私のやり取りや人に絶対に知られたくない情報などが入っているので、今やほとんどの人がスマホにロックをかけています。だったら保険証の情報もそこで一緒に保管しましょう。
カードをスキャンするアプリは多々ありますが、もっとシンプルに、保険証両面の写真を撮っておくだけでもOK。
もちろん写真の保険証では効力がなく、病院にかかることはできません。
ですが、例えば事故など緊急性の高い事案の場合や緊急で本人確認が必要なとき、保険証に記載されている所属や記号・番号をもとに職場などに問い合わせて在籍を確認することも可能です。あくまで病院側のご厚意によるものではありますが「保険証は保持している」と判断してもらうことができるかもしれません。その場合でも、もちろん後日に原本が必要になるため、手続き方法などの確認は必要です。
また、大きな健康保険組合などでは、公式サイトのログイン画面に記号や番号を入れたりする必要もありますよね。画像が残っていれば原本をわざわざ確認するまでもなく、自身の覚書としては十分に事は足ります。
健康保険証の画像をスマホに保存し、原本はカードケースに入れて自宅保管。紛失を防ぎ、記載内容の把握もできる最適解です。
通院時に保険証が必要になるケースは、初診か月初がほとんど。月初はカードケースごとバッグに入れ、継続的に病院に通っている方は、月初だけ持ち歩くようにすれば、忘れることもありません。
リスク管理は絶対大切!
今すぐできる!失くす前のひと手間で最悪の事態に備える
誰にでも今すぐできるリスク管理。それは、財布の中身を写真に撮っておくこと。財布を失くした場合は慌ててしまいますが、入っていたものを把握できていれば、優先順位をつけつつ、対処できるのです。
先日、知人が財布を失くしたとき、クレジットカードの会社名がどうしてもわからず、苦労していました。挙句の果てに、思い浮かぶクレジットカード会社すべてに片っ端から電話して確認する羽目に・・・。
財布の中身を入れ替えたときなどに写真を撮っておくだけの、この方法なら面倒いらずでカンタン、確実です。
ぜひお試しを!
大切な保険証を失くさないためにできること
先日、自宅のカギを失くしてしまって大慌てしましたが、無事に手元に戻ってきました。
その時に活用したのが、紛失防止トラッカーの代表格、エアタグです。
今の紛失防止トラッカーは、かなり優秀。
紛失防止トラッカーとは、その位置情報を利用して、スマホやパソコンでその在りかがわかる小型の機器のこと。キーホルダーとしてつけられるボタン型のものからお財布のカード入れに収まるカード型まで、いろいろな種類があります。
有名どころのアップル製エアタグや、アンカー製のユーフィなど、財布やキーケースに忍ばせておくだけで、スマホひとつで簡単に位置情報がわかります。お守り代わりに入れておくと安心です。
アップル社のエアタグ。直径3cm程度、11gと超小型。一つ当たり5,000円弱で購入でき、月額料金などは不要です。iPhoneユーザーに断然おすすめ!
Anker社のカード型トラッカー。2.4mmの薄型で、カードケースに収まります。もちろん追加料金などは発生せず、Androidユーザー、iPhoneユーザーともに使えます。
それでも財布やカードケースをなくしてしまったら
遺失物届はインターネットでできる
もちろん、すぐに警察に遺失物届を出しましょう。今はインターネットで届を出すことが簡単にできます。それと同時に、拾得物件の公表ページで、失くしたものの記載がされていないかチェックしましょう。
警視庁の落とし物の届出・検索ページはこちらから。 → https://www.npa.go.jp/bureau/soumu/ishitsubutsu/ishitsu-todokedekensaku.html
まとめ
保険証を落としただけなのに、大きな被害になってしまった!ということの無いよう、十分に気を付けたいもの。
大切な健康保険証、失くしたくて失くすわけではないですよね。十分に気を付けていても、失くしてしまうことはあるかもしれません。そんなときに被害を最小限に食い止められるよう、保管場所にはしっかりと気を配りましょう。