さて、おおまかな情報がつかめたところで、いよいよ準備編です。
前記事「クルージングの基礎知識<情報編>」はこちら。気になる料金設定、気を付けたい落とし穴など、クルージングに関する情報が満載です。
前記事を踏まえ、今回の記事では知っておくと便利な事前準備や絶対必須な持ち物、航行中の船内での過ごし方などを紹介しています。
実際に乗船するイメージもつかめ、ますますクルージングを体験したくなる、とっておきの情報をお伝えします。
また、著者キリコが、2023年夏にMSCベリッシマに乗船したまとめ記事はこちら。乗船前の手続きから下船まで、写真付きで詳しく解説しています。カジノやキッズクラブなどの設備や、気になるWi-Fi事情、2024年のクルーズ情報など盛りだくさん!ぜひチェックしてみてくださいね。
事前にしておくべき準備は?
出港地までのルートの確認 ~駐車場の手配もチェック!
まずは自宅から出港地までの交通手段の確認は必須。出港時刻を確認し、ラッシュの時間を避けるなどの考慮も必要なのは通常の旅行と同じですね。
車を利用するなら、クルージング中に駐車しておけるスペースを確保してくれる自治体もあります。
例えば横浜市。指定のターミナルから出航または帰港する客船を対象にクルーズ割引が適用されたり、臨時に駐車場が用意されるなどのサービスがあります。事前に予約が必要な場合もあるため、港までの交通手段を車でと考えている方は、要チェックです。
2023年夏に7日間のクルーズで利用しましたが、一泊当たり千円と、リーズナブル。下船してすぐに自分の車で帰途につけるというのは、本当に魅力です。
横浜市ドライブ&クルーズ駐車場のご案内
https://www.city.yokohama.lg.jp/kanko-bunka/minato/kyakusen/nyuko/2020ddc2.html
寄港地での過ごし方をあらかじめ決めておく
オプショナルツアー
寄港地にはシャトルバスが用意されていることも。港からの移動となるため、中心地までは距離のある場合でも、シャトルバスに乗ってしまえばラクラクです。
個人で行くのは難しい観光スポットも、オプショナルツアーがあれば時間を有効活用できます。
その土地ならではの食事やショッピング
オプショナルツアーに参加しなくても、事前に情報を調べていけば、時間内に十分楽しむこともできます。その地域ならではの食事も楽しみのひとつ。
例えば韓国なら焼肉、北海道なら海鮮丼などなど。いろいろな土地のお土産を買うことだってできます。
ただし、海外の場合は免税品の取り扱いや日本に持ち込めない植物等もあるので注意が必要です。もちろん、下船せずに船の中でゆっくりと過ごすこともできます。
港に数日間停泊するパターンもありますが、数時間で出航してしまうパターンも。時間に遅れても船は待ってくれません。必ず時間内に船に戻れるよう、集合時間から逆算して時間に余裕をもった予定を立てることが大切です。
夕食時間の指定
メインダイニングでの夕食をとる場合は基本的に毎回同じ時間帯の夕食となりますが、客室の種類によっては、夕食時間をあらかじめ指定できる場合があります。夕食の時間が決まっていれば、アクティビティやショーの時間との調整もしやすくなるもの。旅行前の予約が必要になることがあるため、要確認です。
キャンセル規定の確認
絶対に行きたいクルージングでも、残念ながら急遽キャンセルせざるを得ない状況が発生しないとも限りません。パンフレットには必ずキャンセル規定が記載されています。通常の旅行と異なる場合があるため、事前に必ず確認しておきたいことのひとつです。
何を持っていけばいいの?必須な持ち物とあると便利なもの
必須の持ちもの
パスポート | 寄港地に海外を含むのであれば船旅でもパスポートは必須です。 そして有効期間にも注意が必要。 旅行終了日から6か月以上の残日数が必要な場合がほとんどです。 ビザが必要な国もあるため、予約時に確認を。 |
クレジットカード | ネットでの予約時、または乗船後にクレジットカードの登録を行います。 船内での精算のほとんどが、このクレジットカードを介して行われます。 毎日かかるチップも、このクレジットカードで精算するパターンも。 |
船内通貨 | 船内ではクレジットカードを登録した後のカード精算が基本です。 現金の出番は少ないですが、コインランドリーやカジノの利用など、 ゼロではありません。 船内で使用できる通貨を確認し、事前に両替しておくことをお勧めします。 船内で両替できる場合もありますが、手数料が割高なことも。 また、寄港地が外国の場合も同様に使用できる通貨を用意しましょう。 |
洗面用品 | 歯ブラシ・歯磨き粉・洗顔料等。日本のホテルと違い、 シャンプーとボディソープ以外はないことが多いです。 事前にパンフレットのチェックを。 タオルは豊富に用意されています。毎日総取替してくれるので、 持参する必要はないでしょう。 |
ドレスコードに 合わせた服 | フォーマル一式を持参すると安心です。 靴やバッグ、アクセサリーなどの小物も忘れずに! 日によってドレスコードが決まっている場合もあります。 カジュアルデーでも、メインダイニングでの夕食は フォーマルを必須とする場合もあります。 |
雨具 | 寄港地での急な雨に対応するため、折り畳み傘が一本あると安心です。 |
カードケース | ネックストラップ付のカードケース。 船内では一人につき一枚のカードが配布され、 大人はクレジットカードの登録が必須になります。 このカードはルームキーのほか、寄港の際に乗下船の本人確認や その他すべての精算に必要です。 常に携帯することになるため、首から下げられるようにしておくと便利です。 |
上着やストール | 真夏でも船内は空調がガンガン効いています。温度調節のため、必須です。 |
変換プラグ | ほとんどの船ではそのまま日本製品がつかえるようですが、 中には変換プラグが必要な船も。 事前にパンフレットで確認しましょう。 |
酔い止め・ 常備薬 | 台風などの影響で、予想よりも大きく揺れることも。 フロントでもいただくことはできますが、念のため酔い止めは持参しましょう。 救護室には最低限の設備なので、常備薬は必須です。 |
ミニバッグ | ショルダータイプのものがあると、手ぶらで船内を移動できて便利です。 |
あると便利なもの
スリッパ・サンダル・運動靴 | 部屋は土足のため、お風呂あがりなどに使える部屋専用のスリッパがあると安心。 カジュアル船では、船内を軽く散歩するときなどにサンダルはあると便利です。 ただし、夕食時等、レストランによってはサンダルを拒否される場合もあるので注意が必要です。 散歩時やフィットネスジムを利用する場合には、運動靴があると便利です。 |
水着 | プールやスパを利用する場合は、ぜひ持参しましょう。 シャワーしかない客室でも、日中にジャグジーなどを利用することができます。冬でも入れる屋内プールやジャグジーも。 タオルはプールサイドに置いてあり、自由に使えるようになっているので持参する必要はありません。 |
帽子 | デッキなどでは突風が吹くこともあるため、日傘はおすすめできません。 ひも付きの帽子があると安全。 |
水筒 | 部屋に備え付けのミニバーの利用では足りない!という方は、水筒があると便利。 ビュッフェレストランのソフトドリンクは部屋に持ち込むことができます。 |
洗濯用品 | コインランドリーの設備もありますが、ハンカチや靴下など、帰宅してからの荷物を 少しでも減らすため、部屋で小物を洗濯できるセットがあると便利。 後で紹介する洗濯バッグは、本当に重宝します。 |
紙パンツ | 抵抗がなければ、紙パンツもおすすめ。3枚セットで100均などでも入手できます。 帰宅してからの洗い物が劇的に減ります。 |
マグネット | ドアや天井、壁などにマグネットがつきます。 ドアの内側に、今日の予定表や備忘録メモなどのちょっとしたものを貼っておいたり、 フックタイプは洗濯紐を張るのにも重宝します。 |
マグネットステッカー | これは本当におすすめ。ドアの外側に目印として貼っておくのです。 客室は廊下を挟んで両側に何百と同じ扉が並んでいますので、 パッと見で部屋がわかるのは本当に便利。いちいち部屋番号を確認する手間が省けます。 マグネットタイプの水道工事などのチラシに、子どもの好きなシールを貼ったもので代用できます。 |
日焼け止め・サングラス | デッキにはもちろんサンシェードがありますが、直射日光が照りつけているため夏場はあると便利。 |
英会話の本 | 英語に自信のない方は、ちょっとした日常会話などに便利に使えます。 クルーは気さくな方も多く、子どもにも簡単な英会話をチャレンジさせてみるのも◎。 スマホでも翻訳はできますが、常にWi-Fi環境があるわけではないため使えないこともあります。 |
おすすめアイテムはコレ!
携帯用洗濯バッグ
下着や靴下など、すぐに乾くような小物はシャワーついでにキャビンで洗ってしまうのがベター。
キャンプなどに使う携帯用の洗濯バッグがあれば、シャカシャカするだけで洗濯完了!その分荷物を減らすこともでき、一度使うと、手放せなくなるアイテム。
また、自宅でも泥だらけの靴下などの予洗いに使ったり、停電や災害時などの非常時にも使ったりと、ひとつ持っておくと重宝します。
吊り下げポーチ
決して広くない洗面台。このタイプの吊り下げポーチは必須でした。
使うときにタオルバーなどに吊り下げるだけ。いつものラインナップが格段に使いやすくなります。大きさもいろいろあり、クルージング以外でも活躍すること間違いなし!
紙製下着
抵抗がなければ、紙パンツは本当におすすめ。帰宅してからの洗い物が劇的に減ります。
ひと昔と違って、着心地はそこまで劣悪ではないものが多い印象です。不織布なので、やわらかめのマスクを身に着けるようなイメージでしょうか。
旅行以外でも、入院時や汚れる心配がある場合、万が一のための携帯用など、普段の生活でも役立つ機会は多いもの。
3枚セットで100均などでも入手できるので、一度お試ししてみてはいかがでしょうか。
コンセント変換プラグ
最近の船はほとんどそのまま日本製のものが使えるようですが、中には変換プラグが必須な船も。
事前にパンフレットなどで確認するか、旅行会社に問い合わせるのがベターですが、万一に備えて変換プラグを持参すると安心です。
航海中はどう過ごすべき?ヒマを持て余すことはない?
ヒマを持て余すヒマなんてないんです
海と空に囲まれ、のんびりと過ごすことができるクルージング。それだけじゃ何だか退屈なイメージもあります。
でも安心してください。船上では朝から夜中までイベントやアクティビティなどの予定がびっしりで、退屈知らず。毎日配られる新聞には、船のあちこちで行われる予定が詰まっています。見たいショーや参加したいイベントをチェックするだけでもワクワク!
潮風を浴びながら読書や昼寝をしたり、おなかが空けばアフタヌーンティーや夜食を楽しんだり。体がなまればスポーツ施設で体を動かすことだって自由です。
初日~2日目は船内を散策するだけで、あっという間に時間がたってしまうでしょう。1週間程度のクルーズでは、船内のどこに何があるか覚えたころには旅も終わりに近づいているかも。充実した時間はあっという間です。
ネット断捨離のすすめ
クルージング中は「ネット断捨離」「デジタル断捨離」を行う絶好の機会ということで、実行する人も多いんだとか。
確かに過去に参加したクルーズでは、スマホやパソコンに触れている人を見る機会は少なかったように思います。皆さん思い思いに、船内ならではのいろいろなイベントに参加したり、寄港地での観光などで過ごし、実際にスマホに触れる機会は減るのかもしれません。
そもそもせっかくのクルージング、普段できない体験ができる絶好のチャンスです。スマホのカメラ機能は出番が多いと思いますが、その他のデジタル機器はいったん置いておいて、肌で感じる色々な体験をしたいですね。
とはいえ、クルージングの様子をSNSにアップしたり、疑問手を解決するために必要不可欠なネット環境。ほとんどの船会社ではWi-Fi環境が完備されています。たとえば、先日参加したクルーズではインターネットパッケージが数種類用意されていました。詳しくはこちらの記事で解説しています。
何もしない贅沢
普段忙しく動く私たちにとって、「何もしない時間」なんてありません。でも、何に追われることもない自分の時間をゆっくりと過ごすことで、普段なら気づかないことに気づくことがあるかもしれません。
ぼーっと海を眺めたり、デッキチェアに寝そべって考えごとに思いをはせたり。
「そんな時間なんてもったいない!」なんて思わず、ゆったり「何もしない贅沢」を楽しんでみませんか。
百聞は一見に如かず。例えば、豪華客船・クルーズ専門旅行会社「ベストワンクルーズ」では、たくさんのツアーが企画されています。ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
世界一周も夢じゃない!
著者キリコが、初めてクルージングを知ったのがこちら「地球一周の船旅」のキャッチコピーで有名なピースボート。
これまでに60周以上の地球一周をした実績のある、船旅です。
季節によって選べる豊富な航路。例えば、2024年度はこんなコースが決定されています。
春:初夏限定、雪解けの大自然。北欧・アラスカコース
神秘的なブルーが重なり合う、アラスカのフィヨルド。荘厳な静けさが訪れるものを包み込みます。豊かな自然と隣り合う北米大陸の国々への訪問をハイライトに、洗練された美しさが魅力の北欧や数々の世界遺産が待つヨーロッパ、太陽きらめく中米を贅沢に堪能します。
(株)ジャパングレイス公式サイトより
夏:地球の神秘に出会う旅。地中海・中南米・南太平洋コース
彼方のオーロラを追いかけ、地球の壮大な魅力であふれるアイスランドへ。世界三大ピラミッドが待つエジプト、天空都市マチュピチュ遺跡を擁するペルー、モアイ像がたたずむイースター島など、「いつか行きたい」が一度に叶う、夢の航路です。
(株)ジャパングレイス公式サイトより
冬:南半球をめぐる、大航海。アフリカ・南米・オセアニアコース
冬の日本を出航して、向かうは地球の「南半球」。野生動物たちが躍動するアフリカ大陸や、青い氷の内に地球の記憶を留める南米パタゴニアのフィヨルド、豊かな自然と調和したオセアニアの街々をめぐる大航海が船出を迎えます。
(株)ジャパングレイス公式サイトより
およそ3か月、100日を超える日程で組まれたこれらのツアー、船旅ならではの贅沢な時間を過ごせます。
憧れの世界一周クルーズ、いつか絶対行きたい!
これまでに述べ8万人が参加した船旅の気分を味わってみませんか?資料請求は無料です。
資料請求はこちらまとめ
世界中でクルーズ船による海外旅行が大ブームな中、近年では日本発着の大型豪華客船のクルーズも相次ぎ、ちょっとしたクルーズブームになっています。某マツコさんの番組でもたびたび取り上げられていますよね。
コロナショックで受け入れができなかった客船も、ようやく再開のめどが立ち、2023年はクルージングのラッシュでした。秋のクルーズの募集も始まっています。
一度体験してみたら、ハマってしまう人も多い大型客船クルーズの魅力。次の長期休みの選択肢にぜひ加えてみてくださいね。
また、著者キリコが、2023年夏にMSCベリッシマに乗船したまとめ記事はこちら。乗船前の手続きから下船まで、写真付きで詳しく解説しています。カジノやキッズクラブなどの設備や、気になるWi-Fi事情、2024年のクルーズ情報など盛りだくさん!ぜひチェックしてみてくださいね。