今話題のMSCベリッシマに6泊7日で乗船してきました。
ひとくちにクルージングと言っても、船のグレードや種類によって雰囲気はさまざま。乗船前になかなか知ることのできない、MSCベリッシマのレストランの雰囲気や気になるドレスコードについてなど、実際に乗船して感じた雰囲気を含め、事前にぜひ知っておいてほしい情報をまとめました。
これから乗船される方のお役に立てれば嬉しく思います。
- 初めてでも大丈夫!レストランの利用方法
- 料金に含まれているディナーってどんな感じ?子連れでも大丈夫?
- レストラン、その日のテーマによって服装は変えるべき?
- ドレスコードってどこまで守るべき?子供がいたらどうすればいいの?
- レストランのメニューってどんな感じ?どうやって注文するの?
初クルージング。飲食代込みってどういうこと?
クルージングは、オールインクルーシブ(All inclusive)と言われる料金体系がほとんど。クルーズ代金に、移動・エンターテイメント・宿泊・プール・アクティビティ・飲食など、船内で過ごすために必要な金額が旅行代金にすべて含まれているということです。
もちろん別料金を支払うことで、有料のショーやレストランで食事をすることも、特別な飲み物を注文することもできますが、追加料金を一切支払わなくても十分に楽しめるのがクルージングの魅力でもあります。
ですが、どこまでが料金に含まれているのか、ぱっと見でわかりにくいことも多いのも事実。ここでは、MSCベリッシマでオールインクルーシブ(無料)の範囲で楽しめる食事事情を紹介します。
朝食(モーニング)
一般的なキャビンの朝食の選択肢は、以下の3パターン。
- テーブルサーブのレストラン(6階)
- ビュッフェ(15階)
- ルームサービス
落ち着いた朝食ならテーブルサーブのレストランを
6階のライトハウスレストランでは、6:30~8:30オープンと時間は短いですがテーブルサーブの朝食をとることができます。和食or洋食のセットや、単品も選べます。また、ビュッフェにはないトマトジュースも無料で注文可能。船尾に位置するため、場所が良ければ航跡を見ながらの朝食がとれます。
早起き・朝寝坊もOK!安定のビュッフェ
ビュッフェのオープンは5:30~11:00。早め・遅めの朝食も可能です。洋食ならパンケーキやワッフル、和食なら納豆や焼き魚など、朝食ならではのメニューもたくさん。ドリンクバーでは朝しか飲めないジュース(オレンジ・グレープフルーツ・フルーツ)の提供もあります。また、焼き立てのパンは種類豊富で大人気。もちろん、部屋に持ち込むこともできます。
ルームサービスが無料なのは朝食だけ
朝食のみ、どのグレードのキャビンでもルームサービスは無料になっています。部屋に備え付けのメニューにチェックをし、前日の夜にドアの外に掛けておけばOK。バルコニーの付いた部屋であれば、海を見ながら屋外でルームサービスの朝食をとることも可能です。
昼食(ランチ)~おやつタイム(アフタヌーンティー)
昼食から午後のおやつにかけては、以下の選択肢があります。
- テーブルサーブのレストラン(6階)
- ビュッフェ(15階)
- ルームサービス(有料)
- ピザデリバリー(有料)
- スペシャリティレストラン(有料)
テーブルサーブのレストランやビュッフェの利用方法は朝食と同じですが、ランチならではの内容に変わっています。
ビュッフェで選んだものを同じ階にあるプールサイドへ持ち出してランチをとることもできます。プールサイドのテーブルでは、バーサービス(ドリンクを注文するシステム)もありますが、ビュッフェからコーヒーとケーキ、フルーツなどを持ってきてのんびりと食事する方も多かった印象。
夕食(ディナー)~夜食
ディナーから夜食にかけては、以下のパターンから選べます。
- テーブルサーブのレストラン(MSCクルーズカード記載の場所)
- ビュッフェ(15階)
- ルームサービス(有料)
- ピザデリバリー(有料)
- スペシャリティレストラン(有料)
メインダイニングでのディナーは時間・服装に注意
MSCカードに記載のメインダイニングでは毎日ディナーのセッティングがされます。記載されている時刻を守りましょう。指定時刻を15分過ぎると途中入場はできません。
また、服装にも注意が必要。後述するドレスコードはそれほど厳格ではありませんが、ビーチサンダルなどでは入店を拒否されることも。TPOをわきまえた服装でディナーを楽しみましょう。
メインダイニングは使わなくてもOK
ディナーは指定されたメインダイニング以外の場所でとることももちろん可能。その場合でも、連絡は特に必要ありません。グループの中で数人だけ利用する、といった形もOKです。寄港地でのディナーもよし、船内のスペシャリティレストランを予約するのもよし、服装や形式をを気にせずビュッフェで気軽にピザをつまむのも自由です。
ディナー後のコーヒー&デザートはビュッフェで
メインダイニングでの食事にはコーヒーはつかず、有料で注文することになります。無料で飲みたければ、ビュッフェに移動してドリンクバーを利用しましょう。
ディナー後にはビュッフェに用意されている豊富なフルーツサラダをデザートにするのも。カットされているメロンやパイナップル、スイカの他にも、まるごとフルーツ(バナナ、オレンジ、キウイ、リンゴ)も甘くて美味しいものでした。こちらは、お願いすれば希望通りにカットや皮むきをしてくれます。
実は、メインダイニングで提供されるメニューの一部は、ビュッフェで同じものが出されることも。メインダイニングで食べたアレ、もう一度食べたいなぁと思ったらビュッフェでチェックしてみるのもおすすめ。スープや前菜、メインなどはビュッフェでも同じものが提供されていることが多かった印象です。
メインダイニングでの注文方法
メインダイニングのディナーは毎回同じレストラン、同じ席になります。人数によっては相席になることも。話が弾んで仲良くなることも少なくないようです。私たちは4人で参加しましたが、2名の方と相席になりました。
初日は座席に案内されますが、2日目以降は自分で同じ座席に直接向かいます。
担当してくれるサーバー(ウエイター)は、メインとサブが各1名ずつ。毎回同じ方なので、すぐに顔見知りになります。飲み物の好みもすぐに覚えてもらえました。
席に着くと「オミズ?」と聞かれることがありますが、これは「ミネラルウォーターを注文しますか?」の意味。安易に「yes!」と言ってしまうと、ミネラルウォーターが注文されてしまいます。
他の船では「Tap water(タップウォーター)」を注文すると水道水の提供がありましたが、今回のMSCベリッシマではタップウォーターは提供できないとのこと。有料の飲料を注文するか、水なしで食事をすることになるので注意が必要です。
1.5ドル程度で1リットル弱のミネラルウォーターボトルが注文できます。あまりスマートではないですが、このボトルに水道水を入れて、毎回持参している強者もいました。
席につくと、すぐにパンのサーブが。数種類から好きなだけ選べます。
日本語は通じないけど、メニューは日本語表記もあり、指を差すだけでもOK。
メニューから好きなものを好きなだけ、選べるシステム。ポーション(一皿あたりの量)は少なめなので、前菜2品、メイン2品・・なんて選び方もOKです。私たちは、前菜・メイン・パスタ・デザートを毎回一品ずつ楽しみました。メニューは事前にMSCアプリから見ることもできます。
メインダイニングでの食事にデザートはつきますが、コーヒー・紅茶は有料です。無料で飲みたければ、15階のビュッフェで食後のコーヒータイムを。
ドレスコードってどこまで守ればいいの?
ドレスコードって?
日中はカジュアルな服装で過ごせますが、夕方以降はドレスコードと呼ばれる服装に関する規定があります。船内新聞に、その日のおすすめテーマが記載されています。今回のツアーでは、こんな感じで設定されていました。
- 1日目:カジュアル
- 2日目:エレガント
- 3日目:イタリアン
- 4日目:60’s-70’s-80’s
- 5日目:ホワイト
- 6日目:エレガント
「カジュアル」って、普段着でOK?
「カジュアル」とは普段着でOKですが、ここで言う普段着とは、Tシャツに短パン、サンダルのことではありません。ドレスコードがないのではなく「カジュアル」というドレスコードがある、と思った方が良いです。男性はせめて襟付きのポロシャツにスラックス、女性はブラウスにスカートまたはパンツ程度は欲しいところです。
「エレガント」って?
いわゆる「フォーマル」です。結婚式に出席するような正装、メイクが望ましいとされています。男性はネクタイ必須、女性はロングドレスなど。着物も立派なフォーマルですが、浴衣は普段着(カジュアル)なので注意が必要です。
「ホワイト」は定番
「ホワイト」は全身白を基調にした服装。バッグや靴などの小物まで真っ白にされている方もいました。この「ホワイト」のテーマは他の船でも定番としてあるテーマのようです。クルージングの持ち物として意識しておくと良いかも。
その他のテーマ
今回は「イタリアン」と「60’s-70’s-80’s」がありました。「イタリアン」も、イタリア船としては定番です。赤・緑・白のイタリアカラーを身に着けます。「60’s-70’s-80’s」ではやパンクファッションなど、ちょっとレトロで個性的なファッション。カラフルなシャツや、ベルボトム(ラッパズボン)を身に着けている方もいました。
ドレスコードとレストランの関係
「ドレスコード」は主に、夕方以降の服装規定。ディナー以降はドレスコードのテーマに沿って楽しむのがクルーズです。
レストランでも、その日のテーマに沿った演出がなされます。
上の写真は「イタリアン」がテーマの日。レストランではイタリアンカラーに身を包んだスタッフが、陽気な音楽とともに、緑・赤・白のテーブルナプキンを頭上でくるくると回すイベントを盛り上げていました。
ぶっちゃけ、ドレスコードって守る必要ある?
ドレスコードは、テーマに沿って楽しみましょうという趣旨のもと推奨されるものであって、強制されているものではありません。
ですが、夕方以降にパブリックスペースやレストランなどに出かける際にドレスコードを守っていないと、かなり浮いてしまうことがあります。また、他のドレスコードを守っている方からの視線も痛いと感じることでしょう。それは、高級ホテルにビーチサンダルで入ってしまうようなもの。「服装なんて自分の勝手でしょ」とばかりに周りの雰囲気を壊してしまうのは、マナー違反です。
とはいえ、実際のところ、MSCベリッシマはカジュアル船の中でも特にカジュアルな印象でした。今回のクルーズでは、ドレスコードを守っている人はあまり多くなく、Tシャツに短パン姿でレストランを利用している方もチラホラ・・・。夏休みで子供が多かったことも要因のひとつといえそうです。
ビュッフェ利用時はドレスコードは気にしなくても大丈夫。堅苦しいディナーはちょっと・・・という日やメインレストランじゃ子供が持たない!という場合には、ビュッフェで夕食を済ませるのもひとつです。
今回は見られませんでしたが、他の船ではカジュアル船であってもレストランでのディナーは、サンダル履きでの入店を拒否されている方もいました。郷に入っては郷に従え、ではないですが、周りを見てバランスを見ながら過ごしましょう。
子どもは何歳からドレスコードが必要?守らせないといけないの?
子供に対してのドレスコードは、厳格に気にする必要はありません。船内の雰囲気をみんなで守って楽しみましょう、というドレスコードの趣旨を理解していればOKです。
でも中には、親子やきょうだいで双子コーデをしていたり、プリンセスのような衣装とメイクでオシャレしている女の子を見かけたりしました。子どもがおめかしして澄ましている様子はとても可愛いものです。短時間で食事を済ませ、アトリウムのスワロフスキーがキラキラな階段で写真を撮る姿も多く見られました。
まとめ
レストランやドレスコードの様子など、実際にMSCベリッシマに乗船してみないとわからなかったことも多くありました。今回は以下の情報をまとめた記事になっています。
- 初めてでも大丈夫!レストランの利用方法
- 料金に含まれているディナーってどんな感じ?子連れでも大丈夫?
- レストラン、その日のテーマによって服装は変えるべき?
- ドレスコードってどこまで守るべき?子供がいたらどうすればいいの?
- レストランのメニューってどんな感じ?どうやって注文するの?
また、著者キリコが、2023年夏にMSCベリッシマに乗船したまとめ記事はこちら。乗船前の手続きから下船まで、写真付きで詳しく解説しています。カジノやキッズクラブなどの設備や、気になるWi-Fi事情、2024年のクルーズ情報など盛りだくさん!ぜひチェックしてみてくださいね。
今回載せきれなかった、乗船前に知っておきたい情報はこちら。
そもそもクルージングって?という方はこちら。初めてのクルージングに向けた基礎知識や料金設定、気を付けたい落とし穴などの情報が満載です。
一般的なクルージングで知っておくと便利な事前準備や持ち物、船内の過ごし方などを詳しく解説している記事はこちら。