今話題のMSCベリッシマに6泊7日で乗船してきました。
乗船前になかなか知ることのできない、船内や船室(キャビン)の設備、実際に乗船してわかったことなど、事前にぜひ知っておいてほしい情報をまとめています。
これから乗船される方のお役に立てれば嬉しく思います。
- キャビン(船室)には何が備わっているの?アメニティは?
- 船内のトイレや共用部分ってどんな感じ?
- チップって本当にいらないの?
- 乗船にあたって英語力って必要?日本語は通じるのかな?
キャビン(客室)の設備・アメニティ
一口にキャビンといってもグレードは様々。ニーズによって10種類以上のキャビンタイプがあるんです。
ここでは一般的なキャビン(バルコニーキャビン・海側オーシャンビュー・内側インテリアキャビン)について紹介します。
セーフティボックス
キャビンにはセーフティボックスが備え付けられています。その都度、暗証番号を設定して使用するタイプです。家族みんなで共通の暗証番号を設定しましょう。
クルー(乗組員)であれば、誰でも部屋に入れてしまいます。トラブルを避けるためにも、大切なものはセーフティボックスへ入れる習慣を。
コンセント・USBポート
それぞれの枕元とドレッサー脇にUSBポートがついていて、スマホ充電などはそのままケーブルを差し込んで使えます。コンセントは日本で使われているAタイプが2つと、変換プラグが必要なSEタイプが2つ設置されていました。
また、洗面所には「shavers only」とかかれたコンセントが。これはその名の通り、シェーバーなどの小電力機器にしか使用できないので注意が必要です。ドライヤーなど使用電力が大きいものを使ってしまうと、一瞬で電気が落ちて真っ暗(=BlackOut)になってしまうので気をつけましょう。
船室内で熱を出す機器の使用は禁止されています。船体は金属で覆われているため、熱を出す機器の使用は部屋に備え付けのヘアドライヤーに限定されているのです。アイロンなども禁止されているので要注意です。
DNDボタン・MakeUpRoomボタン
部屋に入ると、「DND」「MakeUpRoom」と書かれたボタンが。これは意味のあるボタンなので、毎回必ず確認しましょう。ボタンが押された状態はクルーが確認できるよう、部屋の外側、ドア上部のランプでわかるようになっています。
「Don’t Disturb」の略で、部屋に入ってほしくないときに、オンにします。オンになっている時にはクルーは部屋に入れないため、掃除などは行われません。外出中に部屋の掃除を行ってほしい場合は必ずオフにしておきましょう。
すぐに部屋を清掃してほしい場合にオンにします。清掃が終わると、クルーの方がオフにしてくれます。
シャワールーム・洗面台
シャワールームとトイレ、洗面台がひとつの空間になっています。シャワールームはひとり入るのがやっとですが、クリア樹脂製の仕切りがぴったり閉まるので、シャワー使用中でも水が外に漏れることはありませんでした。
また、見逃しがちなのが上部に設置されている洗濯ロープ。1メートルほどの長さですが、しっかり絞った下着などは寝る前に干して密閉しておくと、換気扇効果で朝には乾いていました。
また、わかりづらいですが、写真のトイレットペーパーの下に見える丸まったものはバスマットです。シャワーを使うときには足元に敷いて使用します。
アメニティ
シャンプー・ボディソープ
シャワー室の壁に備え付けられており、プッシュすることで滴下されます。ボディソープの泡立ちはまずまずですが、シャンプーは髪の長い方にはちょっと物足りない泡立ち加減でした。持参するのがベター。なくなったら補充されるため、量の心配はありません。
ハンドソープ
シャワー室の手洗い場に備え付けられています。タンクが設備の下にあり、水道の脇にあるボタンをプッシュすることで滴下されるもの。必要十分ではありますが、泡切れもイマイチで使い勝手が良いとは言えません。気になる方は持参するのがベターです。
バスタオル・ハンドタオル
バスタオル・ハンドタオルは、ホテルタイプの分厚いタオルが部屋に用意されています。毎日新しいものに変えてくれるので持参する必要はありません。
タオルホルダーの下(上のトイレ画像にも映っています)に書かれていますが、タオルを新しいものに変えてほしいときは、必ずルームメイクの時までに洗面所の床にタオルを落としておきましょう。タオルバーにかかったままの状態は「後で使うので、このまま置いておいてね」というサインになるのです。
もちろん、持ち帰るのは言語道断。数が足りない場合にはタオル一枚につき20ドルが請求されるとのこと。うっかり手荷物に紛れ込んでしまわないよう、気をつけましょう。
プール用タオル
プール用のタオルも別に用意されています。白のバスタオル・ハンドタオルに対して、大きめのベージュのタオルはプール用。プールサイドに持ち出しできます。使い終わったら、次に使うときのためにプールサイドにあるタオルカウンターに行きましょう。「チェンジプリーズ」と言えば、新しいものに交換してくれます。
ティッシュペーパー・ウェットティッシュ
キャビン内にティッシュペーパーは備え付けられていません。また、メインダイニングなどのレストランにはペーパーナプキンもありません。
手持ちのポケットティッシュとウェットティッシュ、各所に備え付けてある手拭き用ペーパータオルで一週間を過ごすことになり、不便を感じました。
ボックスティッシュと、多めのウェットティッシュを持っていくことを強くお勧めします!
ヘアドライヤー
キャビンに備え付けのヘアドライヤーは、ドレッサーの前だけで使用できるよう、コンセントが固定されています。風量などに不満は多少ありますが、使えないことはないレベル。
だからといって、持ち込むのは厳禁です!また、ヘアアイロンも持ち込みNG。前述しましたが、キャビンを含めた船体は金属で覆われているため、熱を出す機器の使用は部屋に備え付けのヘアドライヤーに限定されています。
ここに記載したものは、一番リーズナブルな内側船室のもの。部屋のグレードによっては、リラクゼーション用のアメニティが備え付けられている場合もあります。
船内の設備
タッチスクリーンは船内いたるところに
船内のあちこちに、大きなタッチスクリーンがあります。
クルーズカードをかざすことによって、ショーやレストランなどの予約ができたり、キャビンまでの場所を示してくれたり。現在地もわかるので、迷子になることもありません。
今、ざっくりとどのあたりを航行しているのかもわかります。
いろいろな情報が詰まっているタッチスクリーン、ぜひ便利に活用しましょう。
トイレ・手洗い
船内のいたるところに男女別・車いす用の共用トイレがあります。
便座の位置が日本のものより高いため最初は違和感を感じましたが、すぐに慣れました。海外でよく見かける、個室の壁の足元が大きく空きすぎているようなこともなく、清潔感が保たれているので使用に躊躇はありませんでした。
また、15階ビュッフェのメインエントランスには通路の両脇に手洗い場も。トイレを含め、すべての手洗い場にはペーパータオルとハンドソープ、エアータオル(風で水分を吹き飛ばすもの)が設置されているので、安心です。
消毒用アルコール
船内には消毒用アルコールの設置がいくつかありましたが、ミストタイプではなくとろっとした滴下タイプで、渇きはイマイチです。気になる方は持参しましょう。キャビン内に消毒用アルコールは備え付けられていません。
チップは本当に不要?
チップは別途徴収されるため、基本的に個別にチップを渡す必要はありません。最終日に届けられる明細に記載されている「Hotel ServiceCharge」というものがチップにあたります。
- 12歳以上:一泊あたり14.5USドル
- 2~11歳:一泊当たり7.25USドル
- 2歳未満:無料
今回のクルージングは6泊7日だったため、以下の精算金額でした。
- 大人1人:14.5USドル ✕ 6日 = 87.0USドル
- 子供1人:7.25USドル ✕ 6日 = 43.5USドル
2023年7月31日現在の為替レート(1USドル=140.75円)で計算すると、だいたい大人12,000円、子供6,000円といったところでしょうか。一泊当たり大人2,000円、子供1,000円、しっかりと徴収されることになります。
それ以外には、基本的にチップは不要です。海外旅行では毎朝枕元にチップを・・・などという考慮は必要ないのです。
ですが、特別なサービスを受けたと感じた時には、クルーに直接チップを渡すのも良いと思います。例えば、失くしものを探してもらったり、個人的に何かを手伝ってもらったり。我が家では車椅子利用者がいて特別な計らいをしてもらうことがあり、その時にチップを渡しました。
英語は必須?日本語はどの程度通じる?
クルーには日本語はほとんど通じない
「ありがとう」「おいしい」など、カタコトの日本語で話してくれるスタッフは多いですが、基本的にレストランやバースタッフ、プールスタッフなどのクルー(乗組員)には、日本語はほぼ通じません。
ですが、英単語の羅列だけでも、何とか理解しようとしてくれます。
彼らは船会社に雇われ、オンシーズン中は乗船し続けているのだとか。7か月間働き、5か月間休む・・・といったサイクルで働いているそう。英語で話しかけると、気さくに話してくれるスタッフも多いです。
数年前に行った別の船会社のクルーは、小学生の息子が「一緒に写真を撮ってほしい」とたどたどしい英語で話しかけると、にこやかに応じてくれました。英会話の勉強にはもってこいです。
レセプションでは日本語OK!
レセプションには、きちんと日本語を使えるスタッフが常駐しています。また、時間帯によって旅行会社各社が日本人デスクを設置している会社も。旅行会社のデスクがオープンしていたら、積極的に利用しましょう。船内の情報はもちろん、寄港地の情報なども詳しく教えてくれます。
また、内線「99」を押して対応してくれるスタッフも日本語が通じるので、緊急時にも安心です。
まとめ
実際にMSCベリッシマに乗船してみて、乗船前にぜひ知っておきたかったポイントや後悔した点など、たくさんのことがわかりました。
今回は以下の情報をまとめた記事になっています。
- キャビン(船室)には何が備わっているの?アメニティは?
- 船内のトイレや共用部分ってどんな感じ?
- チップって本当にいらないの?
- 乗船にあたって英語力って必要?日本語は通じるのかな?
また、著者キリコが、2023年夏にMSCベリッシマに乗船したまとめ記事はこちら。乗船前の手続きから下船まで、写真付きで詳しく解説しています。カジノやキッズクラブなどの設備や、気になるWi-Fi事情、2024年のクルーズ情報など盛りだくさん!ぜひチェックしてみてくださいね。
ここに載せきれなかった情報はこちらの記事でも紹介しています。
そもそもクルージングって?という方はこちら。初めてのクルージングに向けた基礎知識や料金設定、気を付けたい落とし穴などの情報が満載です。
一般的なクルージングで知っておくと便利な事前準備や持ち物、船内の過ごし方などを詳しく解説している記事はこちら。